梅雨明けのカビ・悪臭一掃大作戦!

カビだ悪臭だと、お掃除の面で注目されがちな梅雨。けれども実は梅雨明けから真夏にかけてこそ、カビも悪臭の原因となるバクテリアもより活発に繁殖繁茂するハイシーズン! 住まい的に油断は禁物なのです。

今回は、そんな真夏の住まいにムッと漂う異臭の原因となりがちな「寝具を含めたファブリック全般」のケアにフォーカス! 臭わない夏のために出来ること、ひとつずつ実行してみませんか?


1.梅雨前に洗濯していないなら今すぐ!「カーテン」


お部屋のホコリやニオイの粒子をたっぷり吸い込んでいるばかりか、冬季や梅雨時に発生しやすい窓際の結露を受け、カビの温床にもなりうるカーテンは、住まいのお掃除的に最も盲点となりやすい要注意箇所。

できれば入梅前に冬場のホコリや、ホコリに含まれている胞子状のカビを洗濯した落としておきたかったところ。でもそれがまだなら、梅雨明け直後がチャンスです!

カーテンのケア詳細についてはカーテンお手入れの基本をご参照ください。 





夏本番!カビシーズンは終わった!」と安心するのはまだ早い。ホントはここからが勝負なんです



2.季節に合わせたカバーに換えたい「クッション」


ファブリック関係ではもっとも「肌に近い」のがクッション(カバー)ではないでしょうか? 背中にクッション、TVを観ながらソファでごろごろ……抱きクッション、お尻の下にもクッション。汗、食べ物カス、よだれなどで結構汚れています。で、案外臭います。

「カバーを洗濯しちゃうとその間クッションが使えない」というかわいい理由で先延ばしにされているケースが存外多いのですが、最低限半年に一度ぐらいは洗濯しましょう。

季節替えで毛足の長いカバーを麻(リネン)などに交換すると、目にも涼しくニオイも消え、一石二鳥です。


3.保管しながら意外と臭う「テーブルクロス」「ランチマット」


これは日常的にこれらを使っているご家庭よりは、たまに使う頻度のお宅でチェックして欲しい。最近使っていないテーブルクロスやランチマット。洗濯してあっても、収納棚の中でちょっと臭っていませんか?

例えば赤ちゃんのスタイ(よだれかけ)や食べこぼしのある子ども服などでもそうなのですが、食べ物汚れのある布ものは洗っても洗ってもニオイが残りがちなのです。

「洗濯→漂白→洗濯」というサンドイッチ方式で入念に洗って後に乾燥機にかける方法も有効ですが、むしろこれらの使用頻度を高め常に洗うか使うかする、というのも逆にニオイ対策になります。お試しを!



子どもはこぼすのも仕事のうち? でもこういうちょっとしたニオイの元が住まいを居づらくしてしまうので要注意


4.洗濯→夏の太陽に干したい「ラグ(じゅうたん)」


昨今のカーペット離れ+フローリング贔屓な床嗜好においても、床に敷く布(ラグ!)の人気は落ちません。むしろ見た目や素材感やサイズなどなど、年々選択肢の幅は広がる一方で、インテリア好きにはたまらないものがあります。とはいえ、毎日愛好するが故にこのラグもまた汚れやすく、それ故に臭いが付きやすい部分ではあるのです。

また汚れ・臭いのみならずダニのつきやすいのもこのラグの欠点。しかしこれらの悩みを一気に払拭できる方法があります。洗濯です。これに真夏の天日による乾燥(日光消毒)が可能であれば爽やかさ満点といって過言ではありません。

でも残念ながら家庭での洗濯不可な製品であれば、この時季こそクリーニングに出しましょう。またマンションでは難しいかもしれませんが一戸建てなど庭に干せる場合には、裏返して天日干ししてホコリを叩くだけでも、カビ胞子が落ち、ダニは乾燥して死にます。


5.洗濯するならまさに今、「毛布など寝具全般」


「使っている本人には検知されない住まいの異臭」ナンバーワンは寝具由来のもの、といって過言ではありません。古くはライナスの毛布に見られるように、使用者にとっては心地よいニオイやヨゴレでも、他人にとっては臭くて見苦しいものなのです。

ニオイの多くはカバー類の交換(洗濯)で軽減しますが、しみついた汗などによるものは寝具本体から洗濯してしまったほうが早いでしょう。毛布などは最近、普通にウォッシャブルのものが市販されていますし、洗濯機でも毛布洗濯モードが搭載されています。良い時代です。

真夏は洗濯物の乾きも早いですし、洗えるものは洗ってしまいましょう(洗えないものはラグ同様、専門業者に委ねます)。洗えないベッドマット、マットレス類などは陰干しして湿気を飛ばすだけでも臭い難くなりますよ。

ベッド周りや寝具類は、ニオイのみならずカビの温床になりやすい部分でもありますので、意識して洗濯ないし干す、ということを実行していただければと思います。


ところで、今回提唱した住まいのファブリック類の洗濯においては、ふだん良く使われている粉状の石けんや、粉状の合成洗剤ではなく比較的少量でも洗浄力があり、すすぎやすい「高級アルコール系の液体洗剤」を使ってみることをオススメします。

こんな単語は初めて耳にする、という方は、この機会に洗剤を買うとき、ちょっと意識して探してみて下さい。

それというのは、洗濯物としてはやはり「大物」になるぶん「いっぱい洗剤を使わなきゃ」という気持ちになりやすく、そうするとどうしても洗い残しや洗剤の溶け残りが起こりやすく、その結果、洗剤自体が後の悪臭の原因になりやすいからです。洗剤が悪臭の原因になってしまうというのは、やっぱり本末転倒ですので避けたいですよね。

ちなみに、高級アルコールというのは、アルキル鎖の炭素数の大きさをあらわしています。洗剤の品質の高級・低級ではありません。念のため。



自分の臭いはいいニオイ?